何社もの起業の成功を体験している人を、米国では「シリアル・アントレプレナー」と呼ぶ。わが国では数少ないシリアルアントレプレナーが、ドリームビジョンの平石さん。少し前になるが、麹町の鰻やさんでランチを食べながら、色々とアドバイスを頂いた。
はじめからリソースが限定されている以上、その事業のビジョンな
そしてネットライフの場合、それは事業アイデアのシンプルで分か
実際にいくつものベンチャーを体験してこられた方に言われると
よい週末をお過ごしください!
何社もの起業の成功を体験している人を、米国では「シリアル・アントレプレナー」と呼ぶ。わが国では数少ないシリアルアントレプレナーが、ドリームビジョンの平石さん。少し前になるが、麹町の鰻やさんでランチを食べながら、色々とアドバイスを頂いた。
留学中に人を褒めるときによく使われた言葉で、
well-rounded という表現があった。
日本語でいう「文武両道」よりもさらに広い意味で、
頭がよくて スポーツができる くらいは当たり前。
仕事もバリバリだが 多趣味でプライベートも充実
ボランティア活動もよくやっていて 性格もよい
そんな人を he's very well-rounded といっていた。
なかなかここまでの人はいないのですが、
仕事だけについて考えても、結局は
「どれだけバランスよくやるか」
に尽きるように思う。
それは、
慎重でいて 大胆で
ビックピクチャーを捉えながら ディテールにもとことんこだわり
目先のことに注力しつつも ずっと先のことまで見据えている
情熱的でありながら どこかでクールで
優しくも 厳しい
などなど・・・
そんな、相反する要素をどれだけ兼ね備えることができるか。
He's well-rounded と言われるような、プロフェッショナルを目指したいものです。
本を読むときは常に、"so what does it mean for me?" と考えるようにしている。今でいえば、「新しい生命保険会社の立ち上げ中」という極めて限定された文脈の中で、その本からどのようなメッセージを感じ取り、自分にどのようなアクションを促すかを考えるようにしている。
最近になっては特に、なかなか純粋に知的な読書をする精神的余裕がないこともあるが、自分の世界観の変化や具体的なアクションに繋がるような示唆に富む本との出会いを、大切にするようになった。
梅田望夫氏の新著「ウェブ時代 5つの定理」は、「これまでの僕の本の中で、君がきっと一番気にいると思うよ」というコメントとともに、最終に近い草稿を著者から受け取る幸運に恵まれた。早速読み進めると、本書は著者の予告通り、今の自分のこころの琴線に触れる、インスピレーショナルな言葉が散りばめられていた。
新しい生命保険の設立という、自分の身の丈を超えた大きなスケールのアントレプレナーシップの挑戦を、何かの力で引き寄せられた40名近い仲間とともに、ウェブという技術プラットフォームを一つの競争力の源泉として挑もうとしている自分にとっては、本書は事業を成功に導くための教科書のように感じた。
それは、「自分たちこそは世界を変える」という高い志を掲げて、強烈な意志をもってストレスフルな環境を乗り切り、勝つまで最後までやり続けるというアントレプレナーシップの真髄。
「技術を通じて世界をより良い場所にする」ということはすなわち、「個のエンパワーメント」、これまで資金や組織力に恵まれた人しかできなかったことを個人ができるようにるること、であること。
一流のスポーツチームのように、多様なスキルを持った精鋭の職人たち、お互いと働けることに幸福感を感じる人たちが集まってプロフェッショナルチームを形成し、ひとつの目標を目指すことで、はじめて大きなものを創り上げることができること。
成功にはプロダクトと技術に対する徹底したこだわり、「狂信的な配慮」と「取りつかれたようなディテールへの関心」が不可欠であること。
グーグルが今の繁栄を築くに至ったには技術や運だけではなく、「世界をよりよくする」という明確な哲学と、「性善説」「完璧さへの執拗な追求」「行動志向」「自発的な行動を促す」「最高の技術者たちをエンパワーする」といった組織風土を形成し、採用する人材への徹底したこだわりによって担保していること。
世の中の変革を促すシリコンバレー的な「ネットの流儀」と、熟練したビジネスパーソンと若者のエネルギーが結びついて大きなビジネスを作っていく「大人の流儀」の本質。
含蓄あふれる数々の金言から、どれだけ自分にとってのインスピレーションと示唆を引き出すことができるか。これまでの梅田氏の著作以上に、本書の価値は、読み手の感受性と想像力によって大きく変わってくる、そんな拡がりと可能性を秘めている。
留学中によく考えさせられた「何のために働くのか?」という問い。昨日の日経記事は注意深く読んで頂くと分かるのですが、いわゆる「ワークライフバランス」についての問題意識は述べられているものの、実際に「ばっちり、公私のバランス取れています!」と言っている訳ではない。
インタビューなどでは「心がけたい」「考えなければならないテーマだ」と話しているものの、実生活でワーク/ライフのバランスを取るのは至難の業。
帰国当初は、「平日も週に○回は家でご飯を食べる」と決めて実践していたのですが、立ち上げが本格化するに連れて、早速それどころではなくなり、平日は朝早く夜遅いし、週末も休日出勤が続く。体調が悪くなって週末しばらく寝込んでいて、起きて仕事に行こうとすると、子どもの家族会イベントが。泣く泣くすっぽかさざるをえないことも。
今朝はついに、冗談のような話なのですが、2歳半の息子に、「ぱぱぁー、また、おうちに きてねぇーーー」と言われてしまった。週刊誌で会社人間のおじさんが言われているのを読んだことはありましたが、ワークライフバランスを標榜しているはずのワタクシが言われるとは。。。はぁー。
実際には勝負の局面ではとにかく・がむしゃらに仕事に打ちこむのですが、そのなかでも、頭の片隅のどこかに、常に「何のために働くのか?」という問いは、忘れずにいたいですね。その思いだけでも、何かが違うはず。
日経一面「働くニホン」に社内の写真とともに掲載頂いた。朝、メールを開けると、千葉の公文の先生と、サンフランシスコの友人から「見たよ!」とのメールが一番乗りで来ている。東京よりも、西海岸と千葉の方が、早く夜が明けるからかしら。
記事のイントロ部分(といっても、前半はライブドア熊谷氏の話題ですが)は先月の「通天閣ビュー・四畳半出張」のアツい夜。活字だけでは雰囲気が分からないので、こちらに当日のリンクを張っておきました。
新しい生命保険会社をゼロから立ち上げる、という構想はとても自分自身では考えつくものではない、壮大なスケールのプロジェクトなのですが、出口と二人で机を並べて仕事をはじめてから早1年7か月。ようやく、あと一歩、というところまで来ました。(はじめて本ブログを訪れた方は、会社HPをご参照。)
記事で紹介されている「死の床にある経営者たち」の話は、「イノベーターのジレンマ」で有名なクリスチャンセン教授が、特別講義として「ワークライフバランス」について話してくれた内容。"In their deathbeds, no one (the CEOs) regretted not having spent enough time on their businesses. Every one of them said, 'I wish I had spent more time with my family' "みたいな話でした。
そして、記事の主題である「何のために働くのか」という点について、「社会に足跡を残したい」となっていますが、これは、「自分自身の個性を活かした形で、社会に残る仕事をしたい」ということ。
外資ファンドでキャリアを積み、米国でアントレプレナーシップについて学んできた自分にとって、金融業界でベンチャーを起こすことは自然な選択肢であり、それが多くの人の力を借りて仕掛けていく大きなベンチャーであれば、なおさらやりがいがあると思っています。
簡保・共済まで含めると年間45兆円の売上がある生命保険業界。銀行に次ぐ資金の貸し手として戦後日本経済の成長を支える立役者となった業界も、硬直化して変革することができずにいる。
「どの世の中でも、変革を促す原動力となるのは、新規参入」というのは当社社長の出口の言葉ですが、自分が学んできた金融業界で新規参入をすることにより、日本社会経済に広く影響を持つ生命保険業界に、何らかのポジティブなインパクトを与えることができたらいいな、と思っています。
頑張ります!
「友人と仕事を一緒にするなら、その仕事を任せるのにナンバー1であると確信をもてない限りはやらない」という考えは、以前に書いた。
2007年9月26日「友だちと仕事をするなら」
今では、数名の「この人は最高!」と思っていた友人とプロフェッショナルな関係にあるが、ここでいま一つ難しいのは「距離感」。
弁護士のIは学生時代からの付き合いだが、二人で話しているときは「よびすて・ためご」なのだが、三人以上になった途端、「I先生/クライアント、敬語」にスイッチすることになり、たまにごちゃごちゃになる。
ウェブ関連で仕事を頼んでいるSも昔からその才能と職人根性は尊敬しているなのだが、こちらはベンダーと依頼主という関係になり、時にはお互い組織を代表してバチバチ交渉しなければならず、心の底から信頼しあいながらも適度な緊張感をもって仕事をしている。
昨日のお弁当ネタで登場したYは、社会人になりたての頃からの古い友人。若い頃は一緒に飲んでばかりいた相手と社内で「さん」付けで呼び合うことにようやく慣れてきたが、いったん会社を離れると、「いわせっちは昔と比べたら随分オトナになったもんだ」とか、「もっと経営者としての自覚をもたなきゃダメ」と、厳しいことも言ってくれる貴重な存在。
プロフェッショナルな付き合いには厳しさと健全な緊張感が必要であり、当初は若干とまどったこともあるが、ようやく色々な意味でよいワーキング・リレーションシップが築けてきたのでした。
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それでは、よい週末をお過ごしください!日曜日は、子どもの友達家族らと一緒に、イチゴ狩りに行ってきますー。
広報担当でガイジン系のYは天真爛漫のキャラで社内でも愛されているが、たまに、とことん人の話を聞いていないことがある。数日前の出来事。
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岩:(取締役会直前で説明資料の準備でバタバタ)悪いんだけど、近くのあのお店でお弁当買って来てもらえない?お魚がいいなぁ。
Y:(他のことに忙しいので、目を合わせることなく・・・)分かりました!あのチキンのお店ですよね。
岩:チキン?いや、ちょっと体調悪いので、お魚が食べたいんだけど。
Y:はいはい〜 買ってきます チキンのお店のお弁当ですね
岩:ネタか?いやいや、お魚弁当、お願いします。
Y:(パソコンを前に忙しそう)あのおばちゃんがやっているチキンの弁当ですよね。分かりました、チキン買ってきます。
岩:いや、だからお魚弁当・・・
10分後・・・
Y:お弁当買って来ました〜 はい、おつり☆
岩:(中身を見て)肉野菜炒め弁当・・・買って来てくれて、ありがとう!お魚、売ってなかった?
Y:は?お魚とか、言ってました?
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そんなY、「岩瀬さんによく似てる」と言われることもあるようです。他の方のお話は、注意深く聞かねばと痛感させられる、不思議な体験でした・・・肉野菜炒め弁当、美味しかったです!
外部関係者の方々と電話でお話しする機会が増えてきたので、コールセンターのお兄さんのようなヘッドセットを導入。これで、長時間の電話会議も快適さ。すっかりお気に入りで、最近のマイブームだった。
が、しかし。幸せはそう長くは続かないものだ。それほど月日が経つことなく、僕とヘッドセットを引き裂こうとする障害が訪れた。
最近、髪を短く刈っているのは何度か書いているが、担当のお兄さんから「この上の方の髪は前に流すとカッコ悪いので、ジェルとかつけてちゃんと立ててください」と厳しく注意を受けたのだ。
いつものようにヘッドセットをつけて得意げに会話をしている自分が、窓ガラスに映っている姿を見ると・・・なんと、髪方がペチャンコになっているではないか!お兄さんの教えにばっちり背くように。
その後は数日間、トボトボと悲しい思いをしながら、昔ながらに、受話器を取って電話をしていた。最近になっては、「カッコイイヘアスタイル < 手ぶら通話」の魅力に負けており、再びヘッドセットが復活。結局、撮影とかビシッと決めたい用事がない日以外は、ヘッドセット優先となっていますが。
こういうのを、トレードオフというんですね~
少し前からRSS登録している、米国の生保ブログのエントリーが面白かった。定期保険(掛け捨て型の死亡保険)の保険料がどんどん下がっている、という話題。わが国ではなかなか保険料の値下げは進んでいないのが実態なので、比較して読むと興味深い。以下、部分的に訳してみた:
Insurance Information Institute (III) 調査によれば、2008年は2006年と比べて保険料が11%も下がる、買い手市場になる。10年前に始まったこのような下降トレンドは今後も続く見通しであり、保険がより手ごろな価格になる。
同社の計算によれば、2008年の50万ドル(約5,500万円)、20年定期の保険料は、40歳・非喫煙者・男性(標準健康体)であれば、約725ドル(約8万円)であるとのこと。同じ人が「優良健康体」に当てはまれば、保険料は約350ドル(38,500円)になる。40歳・非喫煙・女性の場合の年間保険料は、600ドル(標準健康体)と300ドルになる(優良健康体)。
終身保険の保険料は定期保険のような下降トレンドにはないが、IIIの予測は、消費者にとっても喜ばれるだろう。同社は2008年の伝統的な終身保険、ユニバーサル保険、変額保険の保険料は2007年と同水準で推移すると予想している。
このような変化は寿命の伸び、収益性と市場の競争の消費者にとって望ましい傾向による。プレス発表で、IIIは保険料が下がっているのは保険を買う主力年齢層(25歳から44歳)の死亡率が大幅に下がっていることをあげている。初期の国民生命表(かな?)によれば、この層の死亡率は1996年から2004年の間に10%も下がったとのことである。
消費者にとっては、保険会社が投資収益を消費者に還元することに繋がる、好ましい金利水準や好況な投資環境も、恩恵を受けているることになる。
(以下、略)
値下げばかりがよいことだとは思いませんが、国際比較をしてみるのは色々と考えさせられるところがあるなと、思いました。業界の皆さん、いかがでしょう?
金曜日の勉強会に参加した同僚から、「最近、もやもやと感じていたことがすっきりしたので、非常によかった。もっと頻繁に、こういう話をしてくれたらいいのに」というフィードバックをもらった。自分としては、「え?いっつも、何度も何度も同じ話をしてるよ・・・」と思ったのですが。
そこで週末に読んだ本に、この問題を的確に分析した記述があったので、目からウロコ:
・Said≠Heard
(こっちが言ったからといっても、聞いてもらえたわけではない)・Heard≠Listened
(「聞いて」もらえたからといっても、「聴いて」もらえたわけではない)・Listened≠Understood
(聴いてもらえたからといっても、理解してもらえたわけではない)・Understood≠Agreed
(理解してもらえたからといっても、賛成してもらえたわけではない)・Agreed≠Convinced
(賛成してもらったからといっても、腑に落ちて納得し行動しようと思ってもらえたわけではない)
大切なメッセージは、何度も何度も伝えても、話しすぎることはない、とはよく言われているし、自分でも分かっていたつもりなのですが、色々な人に何度も同じ話をしているとすっかり語りつくしたつもりになっている話でも、個々人ベースでは一回聞いたか聞いていないかに過ぎず、それはconvincedの領域に達するまでは、ずいぶんと遠いのですよね。
もっとも近いと思っている人からこういう指摘を受けると、その大切さを非常に痛烈に感じるわけです。これからは、社内向けのブログや「講演会」を、もっと増やしていかなければ!
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