ライフネット生命 副社長のブログ

バブル崩壊

今日のランチのお相手は、米国西海岸から東京へ出張中の harry_g 氏。彼が書くブログ「ウォールストリート日記」は最前線で活躍する金融プロフェッショナルが綴るエッセーとしては秀逸のものであり、僕にとっても色々な記事の「ネタ帳」となっている。harryと共通の友人が多く、ブログを始める前から知っているのだが、書く文章と実物とのあいだにちょっとだけギャップがあって、面白かったりする。

オフィス近所の洋食屋にてハンバーグ・カニクリームコロッケのお弁当をつまみながら、お互いの近況報告。大手ヘッジファ ンドにて日本への投資を進めている彼の話は、いつ聞いていてもワクワクする。彼のブログでも書かれていたが、やはり米国は買収ファンドへの貸付市場の冷え込 みをきっかけに、一つのバブルが崩壊しつつある模様。銀行が約束していたローンを取りやめて、買収ファンドが案件を実行できない結果、投資銀行のフィーが冷え込み、色々な悪循環を生む。訊くところによると、投資銀行の手数料収入の３分の１近くが買収ファンド関連であるとのこと。

興味深いのは、このようにクレ ジットマーケットがバブル状態にあり、近いうちにそれが崩壊するであろうことは、かなり前から言われてきたことであることだ。誰もが、「いつか来るぞ、来 るぞ」と分かっていながら、ゲームをやめることがなかった。買収ファンドの上場はその最たるものかも知れず、振り返れば駆け込みで株式公開と自身のキャッ シュアウトを目指したファンド経営者も、マーケットがピークにあることを知っていたのだろう。

市場参加者は、仮に現状がバブル であると考えていても、自分よりももっと愚か人間に案件を押し付けることができると分かっていれば、問題はない。大手ファンドの上場で株を買ってしまった 個人投資家は、その例だろうか。大手のヘッジファンドのなかには、このように買収ファンドのバリュエーションが高値にあると判断し、売りポジションにあっ たようだ。

自分はこのような世界から離れてしばらく経つのだが、やはり現場感あふれる話はたのしいものだ。生命保険立ち上げストーリーも、現場感あふれる楽しいお話を提供できるようにがんばります！

家族サービス（自分サービス？）

ここのところ、週末は父子の絆を深めようと、上の息子（２歳２ヶ月）と二人でプチお出かけをするようにしている。土曜日の午前中は上野動物園へ、日曜日の午前中は横浜アンパンミュージアムへ行ってきた。

猛暑のなか、汗だくになりながら子どもと二人で歩いたり並んで待ったり、一緒にアイスクリームを食べたりしていると、まさに父親冥利に尽きるのだが、両日とも期待していたほど盛り上がらず、ちょっと残念な気持ちで週末を終えた。

動物園は、動物も猛暑のためぐったりしていて、いまひとつ見ごたえがなかった。ライオンもゴリラもパンダもカバさんも、みんなゴロゴロ横になって動かない。カバにいたってはお水の中で昼ねしているので、業を煮やした息子は「おきてぇ～～！」と叫んでいた。ホッキョクグマは寒いところから来ていて日本の夏は大丈夫？なんて心配してしまった。

アンパンマンミュージアムは、「アンパンマン好きな息子なら喜ぶに違いない」と思っていて以前から行きたかったのだが、いざ赴いてみると、外で３０分以上待たされたせいか、連日の疲れか、何か気分が乗らなかったようで、終始笑顔をみせてくれなかった。涙。もうちょっと大きくなったら、あるいはお友達と一緒だったら愉しんでもらえるのかなぁ。

帰宅すると、「そうやって子供が喜ぶと思って、親のエゴを押し付けたらダメってことね」とクギを刺されてしまった。確かに、子供が行きたいというよりは、子供が喜んでいる顔を見たいという自分のエゴだけで動いていたのですよね。子育てって、難しいなぁ。

これらのエントリーを思い出し、色々と考えさせられました：
　・　あまやかすこと
　・　家族という場所　

続・スポーツ刈り

スポーツ刈りネタ、しつこくてすいません。

当社のコーポレート担当として入社したN氏は、以前のエントリー「公認会計士ですか？」でも書いたように公認会計士なのだが、ずっと野球少年であり、かつ「正直で誠実なディスクロージャーを」目指す清廉潔癖な人柄を表してか、30才を過ぎた今もスポーツ刈りでいる。

僕は新しいヘアスタイルにして出社した日は、「いやー、Ｎさんを真似した髪型にしちゃいましたよ～」と皆に話をしていた。（⇒Ｎ氏の髪型を確認されたい方は、こちらを参照）。

それが、である。

以前にも紹介したとおり、当社でははてなのグループ昨日を使って各人がブログを書くことで情報共有を図っているのだが、そこでN氏が僕の「スポーツ刈り」発言にクレームをしてきたのである。以下、引用する：

2007-08-01　スポ刈り

岩瀬さんが、“スポーツ刈りにした”とブログに書き、その髪型が僕とおなじと言っていた。

僕は、自分のヘアーをスポ刈りとは思っていないので、かなり不服（毎朝合わせ鏡で後ろ髪のはね具合チェックしている）。

で、スポーツ刈りについて調べてみた。

大辞林によれば、スポーツ刈りの定義は「男性の髪型の一。前髪をやや長めで四角い輪郭にした丸刈り」

やはり、前髪を残すらしい。

写真だとこんな感じ。

http://www.h2.dion.ne.jp/~ehanaoka/hea2001-c.htm　（これの25番）

http://www13.ocn.ne.jp/~isa13/ms4.jpg

ということは、前髪を残していない岩瀬さんと僕のヘアーはやはりスポーツ刈りではない。

（以下、略）

というわけで、僕の髪型も（Ｎ氏の髪型も）、どうやら正確には「スポーツ刈り」ではないそうです。ブログを読んでいる友人には、「おっ、えびぞう？えびぞう？」と冷やかされたり、「思ったより変じゃない」とか言われていますので、皆さんもあまり期待しすぎないでください。

それでは、今週もお疲れ様でした！よい週末を。

フードソムリエ

友人が新しく、食と暮らしに関するウェブサイトをオープンしました！その名も、「フードソムリエ」。レシピだけでなく、プロが薦める食材やキッチン用品も取り扱われているようです。

　　「まいにちのテーブルにストーリーを　プロが提案する　食ライフ」
　　「プロが提案するレシピ、ショッピング　食と暮らしのポータルサイト」

いま当社も本番に向けたウェブサイトを構築中なのですが、フードソムリエの「テーマ別レシピ」の見せ方は大変参考になる。通常だと「和食」とか「中華」とかいう切り口になりそうなところ、ここでは、

　「21時からの胃に優しいメニュー」
　「残り野菜フル活用！レシピ」
　「低カロリー！ヘルシーダイエット食」
　「パパっと手軽に15分」
　「もてなし上手のホームパーティ」

など、実際の利用のシーンに応じた見せ方になっているのですね。確かに、これだとのぞいてみたくなるし、使いやすそう。センスがいい作りだし、お料理に関連して便利な情報がたくさん掲載されているので、ぜひ見てあげてください（宣伝）。

ところで、このようなウェブのナビゲーションは最近のトレンドらしく、たとえばアルバイト探しなら「地域・時給」ではなく「まかない飯つき」で検索するとか、マンションだと「地域・家賃」ではなく「眺めがいい部屋」とかで探す、など。

これを生保に例えると、どうなるのかなぁ？「出産・結婚」などだとありがちすぎて面白くないので。色々と考えてみたいと思いまーす。

退職のご挨拶 2.0

小林雅さんがグロービスを退職されて、独立される。発想力と行動力が優れた彼のことだから、今後の活躍がとっても楽しみ。ところで今回驚いたのは、そのご挨拶文面をブログにて発表されていたことだ。

普通であればブログという媒体では発表しない類の「退職のご挨拶」文書を、まったく違和感なくブログで掲載されていることが新鮮だった。会社のプレスリリースみたい。礼を逸することなく、多くの人にもっとも効率的にメッセージを伝えているので、日ごろからブログを連絡手段として使っている小林さんからするとごく自然なのだろう。

これにコメント欄に「がんばれー」とか「仕事頼みたいんですけどー」とか入ったり、トラックバックで「小林氏が独立するらしい」とか他のブログで書かれたりすると、2.0的で色々と広がりがあって楽しそう。

僕はまだブログをそこまで自然な情報共有手段としてではなく、一方通行のエッセー的な使い方しかできていない。これからweb 2.0的なるものにどっぷりつかって行くのであれば、少しずつ新しい使い方も挑戦していくべきなのかもしれないですね。