今日のランチのお相手は、米国西海岸から東京へ出張中の harry_g 氏。彼が書くブログ「ウォールストリート日記」は最前線で活躍する金融プロフェッショナルが綴るエッセーとしては秀逸のものであり、僕にとっても色々な記事の「ネタ帳」となっている。harryと共通の友人が多く、ブログを始める前から知っているのだが、書く文章と実物とのあいだにちょっとだけギャップがあって、面白かったりする。
オフィス近所の洋食屋にてハンバーグ・カニクリームコロッケのお弁当をつまみながら、お互いの近況報告。大手ヘッジファ ンドにて日本への投資を進めている彼の話は、いつ聞いていてもワクワクする。彼のブログでも書かれていたが、やはり米国は買収ファンドへの貸付市場の冷え込
みをきっかけに、一つのバブルが崩壊しつつある模様。銀行が約束していたローンを取りやめて、買収ファンドが案件を実行できない結果、投資銀行のフィーが冷え込み、色々な悪循環を生む。訊くところによると、投資銀行の手数料収入の3分の1近くが買収ファンド関連であるとのこと。
興味深いのは、このようにクレ ジットマーケットがバブル状態にあり、近いうちにそれが崩壊するであろうことは、かなり前から言われてきたことであることだ。誰もが、「いつか来るぞ、来
るぞ」と分かっていながら、ゲームをやめることがなかった。買収ファンドの上場はその最たるものかも知れず、振り返れば駆け込みで株式公開と自身のキャッ シュアウトを目指したファンド経営者も、マーケットがピークにあることを知っていたのだろう。
市場参加者は、仮に現状がバブル であると考えていても、自分よりももっと愚か人間に案件を押し付けることができると分かっていれば、問題はない。大手ファンドの上場で株を買ってしまった
個人投資家は、その例だろうか。大手のヘッジファンドのなかには、このように買収ファンドのバリュエーションが高値にあると判断し、売りポジションにあっ たようだ。
自分はこのような世界から離れてしばらく経つのだが、やはり現場感あふれる話はたのしいものだ。生命保険立ち上げストーリーも、現場感あふれる楽しいお話を提供できるようにがんばります!
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