これからは、「何10冊読んだ」というインプットよりも、「読んで、自分は~をした」というアウトプットで、成果を図ろうよ。
精神的な豊かさを求めることが主目的の読書であれば、インプットとじわっとくるその反響だけで十分なのだろうが、
そもそもビジネス書を読む目的は、定義により、「自分がよりよいビジネスパーソンになるため」であるはず。
だとすると、10冊読もうが、100冊読もうが、それがアクションに結びつかないのであれば、自己満足の域を超えていない。他方で、1冊しか読んでいなくとも、それをもとに一つでも具体的なアクションを起こすことができれば、それは大きな成果というべきである。
だからこそ、ビジネス本を読むときは何となく読み流すのではなく、常に"so what? what does it mean for me?"と問い続け、そこで語られているメッセージがいまの自分にとってどのような意味をもつのか、明日からの行動をどのように変えていくのか、絶えず問い続けるべきではないか?
ビジネススクールの授業も、同じだった。私は予習の時間よりも、授業中よりも、授業が終わってからの回想と消化にもっとも時間をかけた。たくさんのことを議論したような気がするが、結局それは何だったのだろう?
そもそも、価値のあるものは簡単には手に入らない。1000円、1500円のビジネス書を数時間かけて読んで、何が手に入ると期待すべきだろうか?それは、大きなお金と長い時間を経て身についたものとは違って、所詮、1500円と数時間で身につけることができるようなものにすぎないのである。
だからこそ、ビジネス本を読むときは「何を教えてくれるのかな~」と、テレビを見るときのような受動的な姿勢ではなく、「いまの自分にとって、どのようなことを引き出すことができるのだろう」という能動的な姿勢で、かつ自分自身も手と頭を使いながら、必死に頭をひねって、本にたくさんの書き込みでもしながら、読むべきだと思う。
まったくもって賛成です。
時間が限られている中、勉強本(自己啓発含む)を読みあさるのは、どうしても限界があります。
それよりも良書に絞って、何度も読みつぶす、そしてアウトプットする(Bloggingする、人に教える)のが一番効果的だと、私は思います。
アウトプットすることで、いろんな気づきが生まれます。
私自身が、自己啓発マニアで、アマゾンで毎月10万円近く、書籍代に費やしていましたが、結局、数ヶ月前に読んだ内容なんて、うすうすと覚えてはいるけど"血と肉”にはなってないんですね。。
こういった反省を生かして、今後は、もっと愚直に、こつこつとやっていこうと思います。
ps
「超凡思考」最高でしたよ。
頑張って下さい!私も頑張ってみます。
投稿情報: 岡田智洋 | 2009年2 月17日 (火) 12:48
知識は持っているだけではなくて、やはり
実行することが大切なんですね。
このページを見ていて、座っていればご馳走が出してもらえる感覚で、知識を得ようとしている人が多いということを感じておられるのかなと拝察しました。
投稿情報: atushi | 2009年2 月15日 (日) 21:53
今日ようやく買いました。地方の流通はタイムラグがあることを痛感しました。自分は多読&精読派(?)です。その中で「超凡思考」は、バイブル的なものになりそうで、非常に大切な出会いになりそうです。保険にも通じるものですが、人間感動を感じると、人に紹介したくなります。そんな本だと思います。
投稿情報: あつみ | 2009年2 月15日 (日) 14:01
著者近影のCG加工が目につくK間女史の「たまった本はブックオフに売ってでも、もっと新刊書を大量に買え。私は毎月15万円は本代に使っている」という社会煽動(?本人は「社会実験」と称しておいでですが)と対極にあるご意見ですかね。先方は税金対策の寄付(印税でアジアに学校を作るとか)もはじめたようですが、日本のビジネス書の「印税の一部」が途上国の教育事情の改善に貢献するといわれても個人的にはやや違和感が。。
御本は拝読しましたが、感想は少し考えてまとめてから述べたいと思います。
投稿情報: どどんぱ | 2009年2 月15日 (日) 11:29
「超凡思考」読ませていただきました。この本は何度も何度も読み返すべき素晴らしい本だと思っています。その中でも新鮮だったのが近頃の多読ブームの中で一冊の本をじっくり読んで思考し、行動し、自分の血肉にしようというエントリーでした。単に読み散らかしていた自分の姿勢を反省させられました。そういえば岩瀬さんの「ハーバード~」をはじめ、線を引きメモを取り、何度も読み返している本こそ自分の血肉になっているように思います。
これからも頑張ってください。
投稿情報: ゆき犬 | 2009年2 月14日 (土) 08:18
確かに、本によって読む目的は違うものだと思います。岩瀬さんが書かれているように、ビジネス書の場合は、それをどれだけ自分の現実の行動に結び付けられるか、ということがポイントですよね。
現在パリ大学で文学・哲学系の勉強をしていますが、逆にアカデミックな場での哲学書の読解だと、どんなに自分にダイレクトに訴えかけてくる本であっても、意識的に距離をとらなければならないということもあります。
自分の人生観を変えたような、個人的な経験として読んだ本を公の場で分析するというのも、それはそれで大変な気がします。
投稿情報: Tadafumi | 2009年2 月14日 (土) 06:26
まったく同感です。同感ですが、実現できていないのも実態です。
ついつい安易なノウハウ本に走ってしまい、きちんと勉強する必要があると痛感しています。
私もブログを書いており、「能動的読書」などと謳っているのですが、気を抜くと、すぐに受動的になってしまいます。
「超凡思考」楽しみにしています。海外在住なので、取り寄せに時間がかかるかもしれませんが、ぜひとも拝見したいです。
投稿情報: 苗村屋 | 2009年2 月14日 (土) 01:13