金融商品はそもそも形がないのでネット取引に適しているという反面、説明を要する商品でもあるため、動画コンテンツに適しているような気がする。ネットの専門家のあいだでは、「動画は見てもらえない」多いため、当社も遠慮してきたのですが、やっぱり動画も面白いかなぁと思わされたコンテンツ。
海外のブログで知ったのですが、ファイナンシャルプランナー(のような感じ)のDave Ramsey 氏が熱く語る、「保険はかけすてにしろ!」。英語ですが、中身は刺激的なので、ここでは一部だけ要約します(ちなみに、Wikipediaを見る限り、この人もこの人でいわくつきの様子・・・)
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マサチューセッツ州のTylerさんからのお問い合わせ。「人によっては終身、保障が必要な人もいるので、終身(死亡)保険ではなく、すべての人に定期を進めるのは乱暴なのではないか?もっとも必要とするときに、保障が切れてしまっていては困るのではないか?」という問い合わせに対して、彼が掲げたのが以下のようなケーススタディ。
(まずは、軽くジャブ。「ところで、Tylerさん。あなた、凄腕の保険営業マンのような語り口ですね。営業をはじめて、何年経っているのですか?ちなみに、これって、質問ではないですよね。passive-agressive な形で表明された、あなた自身の意見ですよね?」)
32歳で、4歳と2歳の子どもがいる男性について考えてみる。この人は20年後、どうなっているか?お子さんは24歳と22歳になっており、順調にいけば大学を卒業している。もう、大人で家を出ており、面倒を見る必要はない。
住宅ローンも、返済が終わっているはずである(私はいつも住宅ローンは15年以内にしなさい、と勧めているだろう?)。また、平均給与4万ドルの給与の15%+を401Kに積み立てていれば、投資信託の資産は50万~70万ドルに増えているはずだ(アメリカってそんなに利回りがいいの?)。
さぁ、考えてみよう。52歳で、子どもはいなくなっていて、住宅ローンもなく、50万~70万ドルの資産があったときに、亡くなったとしよう。残された奥さんは、終身保険がないといって、困るだろうか?
いつも言っているように、保険は定期を買って、差額を投資すべきだ。
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住宅ローンは15年以内にとか、401Kに20年間拠出することで70万ドルとか、日本の実情とは合わないところも少なくないのですが、考え方としては、いろいろと参考になるところがあるかなぁと思いました。特に、終身保険は貯蓄変わりという説明をすることが多いですが、普通の投資信託と比べて、初年度で保険料の半額の手数料を取ることが多いといわれる保険商品が、どこまで通常の運用商品とhead-to-headで競争できるのか。
ちなみに、こっちも、おもしろいです。
Term vs Cash Value Life Insurance
あと、動画コンテンツね。やってみようと思います!
岩瀬さん、こんにちは^^
私は保険バカなので保険談義の時だけ参加させていただきます。
終身保険に関してですが、前回のコメを拝見すると岩瀬さんの見方はCASH VALUEに重きがあると感じます。
これはきっと岩瀬さんが独身の頃に加入した担当者の説明の影響が大きいのかも。
まぁ、今でも多くのカタカナやひらがな生保でもそういった訴求ポイントで終身が販売されているのも事実ですが。。。
個人的には終身保険はSにこそ意味があると思っています。
つまり、男女の平均寿命ギャップに着目し、終身保険=奥様の老後資産準備の一法(もちろん世帯主の末期・死後整理も含む)という観点はいかがでしょうか?
Sを購入するコストは払込期間や払方などの工夫で結構安く買えますし。
このおっちゃんのいうところのマーケット環境がそういう前提(401kでのゲイン)であれば、変額終身のファンドもまたそれなりなゲインがあると思います。
変額「年金」vs投資商品という前提であれば保険のコスト云々はある程度理解できるのですが、変額「終身」(もちろん変額にこだわりません、ただ、今の金利情勢からは変額あるいは外貨建てでしょう)vs投資商品という比較はその切り口がまったく異なるものの比較で無意味な気がしてならないのです。
ちなみに私は変額「終身」は好きですが、変額「年金」は嫌いです。
相続税法24条絡みでも他の年金がよいと思ってます。
それから、全部定期vs全部終身という議論も不毛な気がします。
終身保険のCVという観点を捨て、Sを財産と認識するアプローチは金融の専門家の見地からはいかがでしょうか?(クレジットリスクは除いて・・・という手前味噌な前提で・・・いや、責準90%+利率焼き直しといってもクレジットリスクが最大のリスクですよね笑)
私は自分自身では各種の投資もしますが、バックグラウンドは金融専門ではないので、専門家(?)の岩瀬さんの忌憚ない意見を聞いてみたいです。
Sは死後ですが、このSを現在価値にして先払いする(買い取る)ようなスキームが確立されれば(実際欧米ではあると思います。日本はどこかが裁判で負けたことがあったと思います)、それが私の下手な説明のリバースモーゲージ的な保険の使い方ってことです。
以上がご指摘いただいた宿題です。
投稿情報: 通りすがりの外資生保 | 2008年7 月 1日 (火) 11:23