ある編集者の方に、茂木健一郎氏のベストセラー「脳を活かす勉強法」を頂いた。早速、昼休みに読んだのだが、ある一節がとても心に残った。漫画家の浦沢直樹氏について:
浦沢さんは、「漫画を描く時一番苦しいのはネーム(注:ページをコマ割りして大まかな絵とセリフを描き込む作業のこと)をつくることだ」と言います。
(中略)
浦沢さんは「ネームを考えるのはとても過酷でとにかく苦しい。アイデアを出す時や作画をしているあいだ、夢か現(うつつ)か、まるで座禅でいうところの『半眼(はんがん』のような精神状態になる」そうです。
(中略)
そして、ようやくネームを描き上げた時には、全身汗びっしょりで、立っていられないくらいの疲労感が残るそうです。
世界で1億冊以上売れる作品が生まれる背景には、あれほどの天才が、これほどまで精神集中している事実があるのを知って、しびれた。
とすれば、彼にはとても及ばない我々が、何かしら意義のある新しいものを生み出そうとするならば、全身汗びっしょりになって、ぐったりするくらいに精神をすり減らして、知恵を使わなければならないのでは?いまの自分は、とてもそんな風にはできていないことを、恥ずかしく思った。
昼間に外部アドバイザーの方とのディスカッションで、「全然頭を使って考え抜けてない」との厳しいご指摘を頂いたあとだったので、なおさら、強烈に印象に残ったのでした。
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