留学中、伝説的なヘッジファンドのオーナーと話をする機会に恵まれた。20年間、リターンがマイナスだった年がなく、もっとも悪い年でも、+3%の利回り。あなたはなぜ、このような驚異的な運用実績をあげることができたのですか?投資でもっとも大切なことは、何ですか?
彼の答えは、今でも印象に残っている。
「自分自身が不安に思っていること、怖れていることに対して、正直に耳を傾けることこそが、もっとも大切だと思う。
誰しも、どこかで「おかしいな」と分かっていながらも、『大丈夫、大丈夫』と自分に嘘をついて、言い聞かせてしまう。投資で失敗するのは、このパターン。
自分の不安や怖れを直視することほど、難しいことはない。しかし、これができるようになると、本当に客観的な意思決定ができるようになる」
確かに、自分のこれまでの経験でも、「ん?」と思ったときに、「まぁ、きっと大丈夫」とその疑問を詰めなかった場合は、あとからそこでおかしいと思ったことが原因で、しっぺ返しが来るようなことが、何度かあった。
この投資家が話していたことは投資や金融の世界だけではなく、広くビジネス一般で成り立つことなのだろう。自分の中の「不安」のベルが鳴ったときに、それをないがしろにしないようにしなければ。
ざらつきや違和感は、自分の中での消化できないことへの信号なのでしょうね。
投稿情報: Taizo16 | 2007年12 月19日 (水) 21:22
こんにちは、年の瀬ですね。
>「自分自身が不安に思っていること、怖れていることに対して、正直に耳を傾けることこそが、もっとも大切だと思う。
そもそも不安に思ったり、怖れることのできる経験(やデータ)の蓄積、その不安・怖れの要因である当初仮説との現実の逸れを把握する能力や感受性、時として自己否定したりあるいは自らを鼓舞して前に進む勇気・・・こんなものを備えることが大切なんでしょうね。
自分がする判断において、ひとつひとつの結果をすべて良いものにコントロールすることはできないですが、トータル打率はそんなことで向上すると信じたいものです。
きっとビジネスでも投資でも共通することは多いのでしょうね。
投稿情報: 通りすがりの外資生保 | 2007年12 月19日 (水) 12:18
毎日楽しく拝読しております。
今回の内容、大変重要であると感じるとともに、多少不安があっても強引にいった方が決断も早く、また最終的にその不安も大した問題にならないというパターンもままあるのではと感じました。これは一概に言えないことですし、細かさと強引さ両方のバランスが大切に思いますが、それでは具体性がなく面白くない結論に思います。最近その他の問題においてもその「一概に言えない、バランスが大切」という(面白くない)結論に辿り着くことが多く、それは私の考えが足りないせいか、経験が足りないせいか、また他の人はどのように考えているのかをお聞きしたく、コメントつけさせて頂きました。
上記には関係ないですが(汗)、ネット生保立ち上げ、頑張ってください!
投稿情報: k8 | 2007年12 月19日 (水) 04:53