とある事業提携先候補の方にプレゼンテーション。一見すると馴染みがなさそうな生命保険事業における協業が、なぜ両社にとってwin-winとなりうるかをご提案した。丁寧に聞いてくださり、興味を持って頂くことができ、引き続きお話を続けましょうということになった。
準備をする過程で、相手に響くプレゼンテーションとは何かを考えさせられた。今回は事前にアンケート調査をやっていたので、その結果をどう解釈し、ストーリーにして、先方の事業にとっての意味合いを抽出していくか、ということが主題だった。
当初はぼんやりしていた内容も、プレゼンの紙にして並べてみて、何度となくディスカッションを重ねていくと、ロジカルに組み立てられた一つのビジネス上のストーリーとなっていき、相手の事業上のインプリケーションも色々と出てきて、そこから説得的な議論を組み立てることができた。あとは、それを熱意を持ってデリバリー。
当初の資料から比べると、ずいぶんとすっきりして説得力がある内容になった。同じ材料を持っていても、それをどのように語るかによって説得力も変わるし、同じストーリーでも、どのような裏付け材料があるかによって、受ける印象は全く変わるし、結果的に大きく事業を動かしすことができるか否かも決定づける。
もちろん、レトリックではなく実質的な内容があることが前提なのだが、そこでいかに心を動かすストーリーを組み立てて、上手にデリバリーができるかによって、大きくビジネスの成否を揺らがせることになるのだなぁ、そう我ながら考えさせられたミーティングだった。もちろん、すべてはこれからなのですが。
というわけで、enjoy your early summer weekend!
20年以上も広告代理店で仕事をしていて、今までにやってきたプレゼンテーションの回数も数知れず。プレゼンのプロと自認していながら、最近やっと気付いたことがあります。
「プレゼンの極意」とは上手に「説得する」ことではなく「共感を得る」ことです。考えてみれば「広告」そのものも、消費者に対するプレゼンですよね・・・
投稿情報: SHU | 2007年7 月 7日 (土) 00:45