近所に一つしかないクリーニング屋がしばらく改築のため休業していたため、不便な毎日が続いていた。数ヶ月経って新しい店構えとともに再開したと思ったら、看板が変わって、チェーン店になっていた。営業というか、クリーニングの受付をやるだけで、あとはチェーンの工場に回すだけのビジネスモデルになったみたい。年配のご夫婦は、これまでのブランドと「近所に他にない」という立地を活かして、これまでのお客を相手に仕事を取りつつ、大変な実際のクリーニング作業をやらずにすむので、もちろん取り分は減るのだろうけれど、それはそれで賢明な選択だったのだろう。
マンハッタンの街を歩き回っていると気づくのは、クリーニング屋がやたらと多いこと。例えば、留学中の夏休みに2ヶ月を過ごした1st Ave/58th あたりでは、コンビニが乱立する東京のどこかよろしく、一ブロックに3軒くらいあったりした。これはなぜかというと、マンハッタンではマンションに洗濯機をおかない。皆が洗濯からクリーニング、まとめてlaundryを出すのです。洗濯は1キロいくらといったような量り売り。オプション料金を払うと、きれいにたたんでくれたりもする。競争が厳しいのでサービスも進んでおり、たいていのところはピックアップ・配達が無料。欠点は、一週間+数日分、洋服の在庫が必要なことだが。
いまは我が家は毎日洗濯機を回しているのだが、それはそれで慣れてしまえば、洗濯機がまったくない生活というのでもできるもんなんだなぁ、そんなことと、同じ都会生活でも都市によって色々と特徴があるもんだなぁ、そんなことを、酔い覚ましに歩いて帰ってきた道のり、クリーニング屋の前を通りながら思い出しました。
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