【超凡思考１－７】とにかく続ける。時間を十分に使う。

本よりもこちらの補足コメントの方が面白いのでは、との冗談まで聞こえてきますが、懲りずに続けます。ブログで一番時間を使うのはテーマ探しなので、最初からお題が決まっていると、書くのはとても楽なのです。自分のパートだけでも、あと12日は持つや。

さて、私の友人で、音大を卒業してから米国の大学院に留学し、音楽とは関係ない分野で修士論文を書いて無事に卒業した人がいる。大学3年生になる春にはじめて留学を相談されたとき、英語がまったくできなかった。音大に進む人は受験科目に英語がないため、まったく勉強しないまま、とにかく音楽だけを朝から晩までやっている。当時の語学力は、中学2年レベルか。

「大学院は卒論を書かなくてはいけないので、今の語学力では厳しいと思う。まずは学部でトライしたらどうか」というのが、私の提案だった。この人は私のこの意見にくじけることなく、週4日か5日、四谷にある日米会話学院に通い始めた。文字通り、ゼロからのスタートである。そして、朝から晩まで、ノートに英単語や文章を、小学生の漢字ドリルのようにひたすら書き綴っていた。音大生として培った反復能力（朝から晩まで同じ基礎練習をやるノリ）はすごいな、と思った。

それからコツコツ続けた2年後。無事にニューヨークの大学院に合格したが、学校からは「英語力が少し足りないので、1年目は英会話学校に通いながら、3年間で修士をやってほしい」とのリクエストだった。その通りやって、最後は見事な卒論を書いた。

語学ができるようになるには、ただ一つしかない。それは「語学留学する」ではない。ひたすら時間を使うことだ。この人が英語ができるようになったのは、もちろん渡米してからの成長もあるが、朝から晩まで、ひたすら時間を使っていたからにほかならない。

英語以外でも、何でも同じだと思う。ビジネス本や雑誌を斜め読みしたからとか、セミナーで3時間話を聞いたから、簡単にできるようなものなんてない。価値のあるものは簡単に手に入らないし、簡単に手に入るものはたいして価値があるものではない。たとえば体に負荷がかかるトレーニングのように、「苦しい。苦しい。でもあとちょっと、頑張る」という感覚がない限り、何かができるようになるはずはないのだ。

皆さんは、自分に「負荷」をかけていますか？自身が心地よい comfort zone を飛び出して、挑戦を続けていますか。「ちょっとつらい・・・」、その感覚が得られているなら、それは確かに成長している証。他方で、イージーな道ばかり通っているなら、それ相応のものしか得られない。

以上、「超凡思考」１－７、「とにかく続ける。」の補足です。

【参考エントリー】　「始めたら、やめるな」

Comments

[投稿情報: ゆっち]

「超凡思考」、読みました♪

ここんとこ自分が思っていたこととリンクしていてか～なり良かったです！

ことあるごとに読み返す1冊になりそうです。

自分のブログにも感想書かせていただきました。

かげながら、これからも応援しております！！

[投稿情報: J.s]

超凡思考読みました。

この書は、巷に氾濫する「お手軽ノウハウ本」「多読推奨本」へのアンチテーゼだと感じました。

誰もが認める実績を残している著者が、あえてこのような分かりやすいノウハウ本を出すことにより、「ノウハウ本なんて、結局こんな内容しか書いてないんだよ」というメッセージを発している感じました。

「この本読んだら、あとは行動するだけ」「ノウハウ本なんかもう読まなくていい」

勝手な解釈ですが。

[投稿情報: 苗村屋]

自分に「負荷」をかける、というのは本当に大切なことですね。幸い、今の職場からはとても大きな負荷をいただいています。少しずつですが、自分に基礎体力がついてきた感じがします。音楽でもスポーツでもそうですが、基礎を繰り返し練習することはとても大切。ビジネスにおいても自分が考える「基礎」をきちんと把握・理解し、それを繰り返して実行していくことが大切なのでしょうね。

[投稿情報: わかぞう]

岩瀬さんのブログやHBS留学記を読む度、「なんだか自分と似てる部分が多いな～」と思ったりします。

僕は外資投資銀行で新卒から休まず３年間勤めたせいか（現在は求職中）、物事に感動する力が弱くなった気がします。

岩瀬さんのような感受性を又、取り戻したいと感じる今日この頃です。

生保、応援してます！！

[投稿情報: ゆき犬]

こんにちわ。
おっしゃる通りだと思います。
「自分がそうだったから」という理由であたかも簡単に達成できるように宣伝するのは良いことではないと思います。
私は英語を使う職場で働いていますが、毎日使っているからといって英語力が上がるわけではありません（人前で英語を話すことに対する照れはなくなりますが）。毎日の地味な努力は当たり前ですが唯一の道でしょう。

[投稿情報: fourfourtwo442]

はじめまして。
このblog の補足コメントが面白いので、本を購入させていただきました。

これから読ませていただきます。

[投稿情報: １９９０年生まれ男]

初コメです。

超凡思考最高でした。
この人に会ってみたいと直感的に思うほどでした。
今、どうやって岩瀬さんに会おうかを考えてます。
まぁ18歳の戯言なので気にしないで下さい(笑)

生命保険がんばって下さい！

では、失礼します。