隣に座っている yochi が、「ぼくの入ってる保険をどうすべきか、一緒に考えてください」と言われた。開業時に当社の保険に加入したのだが、子どもの頃からご両親が入ってくれた保険があって、それをどうしようか、という話。
リアルなケーススタディとして、本人了承の上、以下に記す:
- 14歳時に加入。30年満期、200万円の養老保険(30年の満期を迎えると200万円、途中で亡くなっても200万円もらえる保険)。バブルの頃なので、「お宝保険?」と思い、解約できずにいる。
- 加えて、2,800万円の死亡保障(合計3,000万円)と、日額5,000円の医療保障がついている。(ところで、14歳に3,000万円の死亡保障が必要なの?)
- 年払い保険料126,750円。すでに17年(=総額215万円)を払い済み。残り13年(=総額165万円)を払うと、上記の保障を継続しつつ、満期に200万円がもらえる。
yochiは、この保険をどうしたらよいでしょうか?
・・・(さぁ、頭の体操として、みなさんも、考えてください!)・・・
まず、取りうるオプションとして本人が考えているのは、3つ:
- そのまま継続
- 死亡保障を3000万円から200万円に減額し、医療保障も外した上で、継続 → 年払い保険料は35,400円(残り13年では総額46万円)
- いま解約 → 払戻金は83万円
いろいろ考えた結果、yochi は以下のように、考えたそうです:
- まず、すでに支払った保険料については、気にしないこととする(いわゆる、サンクコスト)。あくまでも、これからどうなるかで、損得を考える。
- オプション2と3を比べると、いま解約して83万円戻ってくるか、追加で年間35,400円×13年=46万円払い込んで、200万円をもらうか、の違い。今後を金利ゼロとして考えると、いまの83万円を13年後に154万円(200万円-46万円)にするのは、複利で5%弱で運用しなければならない。
- 要するに、これって毎月3,000円積立、金利5%の定期預金?ここが、お宝保険たるゆえん。でも、200万円だから、それほど多くないなぁ。
- ちなみに、ご両親がかけていてくれた保険で、自分が支払っていないところに、ちょっと「へそくり」的な要素もある。「いや、最近は自分で払ってますよ」だって。
- オプション1については、2800万円と5000円の保障は、いま払っている126,750円と、減額後の35,400円の差額=91,350円。月々7,612円にあたる。
- ほぼ同じの2800万円×10年と5000円の医療保障(ただし、こちらは終身)をいまの年齢でライフネットで見積ったら、月々5,409円。こっちの方が安いや。
結局、いまの83万円を手にするか、毎月3,000円の貯金の感覚で追加で46万円払いこんで、13年後に200万円を手にするか、の選択肢に収束したみたい。5%の「お宝保険」も、1,000万円とかなら嬉しいのに、13年後に200万円か・・・いま現金が手に入ったら、嬉しいなぁ。
でも、せっかく親が入ってくれたのだから、満期までもって、200万円で親孝行しようか。いや、やっぱり、いまの83万円も欲しい。。。うじうじうじ。
というわけで、「保障部分を割安な保険にした上で、お得な貯蓄部分を残す」か、「いますべてを換金するか(貯蓄運用は別でやる)」で、悩んでいるようです。「このブログを妻に読まれたら、一発で『83万!』に決まってしまいそう・・・」とも言っていますが。
まだ、隣で悩んで、社内のいろいろな人に相談しています。
こんばんは^^
おっしゃる通り、あやしいですね(笑)
定期付養老で払済にできないものは古い商品でも見たことないという経験則による発言なので恐縮ではありますが。
確かに一部の商品はレギュレーションで設計上の縛りはありますよね。
でも、一次回答を発した人間、部門の信頼性によりますが、(経済合理性を追求するクライアントのために)約款を片手に交渉方法を伝授し、「できない」を「できる」にしたことは数多くあります。
> 『へそくり』なら、今ぱっと豪勢に振舞うのが一番かもしれませんね。
>というコメントを参考に、解約の選択が最良と判断しました。
保険って頭の良い方や金融のプロでも、経済合理性だけにはなかなか落ち着かないおもしろい商品なんですよね!^^
とはいえ、市場にとって御社が果たすべき役割が必ずあると思ってます。
他のネット生保には絶対に負けない面白い会社になってくださいね!
投稿情報: 通りすがりの外資生保 | 2008年6 月20日 (金) 00:12
【結論】
●共済でも最近の商品の場合、払済ができるようですが、
私の古い商品はできないという回答でした。
(個別、証券番号を指定して見てもらったわけではないので、ちょっと怪しいかも)
どちらにしても、将来よりも今。
> 『へそくり』なら、今ぱっと豪勢に振舞うのが一番かもしれませんね。
というコメントを参考に、解約の選択が最良と判断しました。
投稿情報: Daisuke | 2008年6 月19日 (木) 12:05
今解約すべきか、持っておくべきかって話しなのですよね。
保険ってものはyochiさん一家の家族事情を見て判断する。。って一般論過ぎですかね。
(今、解約するか、まだ持っておくかも含めて)
でも(『へそくり』なら、今ぱっと豪勢に振舞うのが一番かもしれませんね。
(ばれてしまったようですし)
投稿情報: hiro | 2008年6 月18日 (水) 12:53
面白いケーススタディありがとう。考えちゃいました!
既払い保険料を、埋没費用って言うかサンクコストとして、なかなか認めたくない(「自分の過ちを認めたくない!」)という心理を非常に上手く表現している事例だと思います。
普通は、養老部分だけ残すオプション2を選ぶのかな~?でも、215万+46万=261万円払って、200万円って言うのはイヤだな~!
負けず嫌いのひねくれ者の私だったらサンクコストと認めないで且つオプション3(解約して83万円を貰う。)を選択するかな~。つまり、既払い保険料215万円-83万円=132万円、132万円÷17年÷12ヶ月≒6,500円/月額、となるので、「31歳になった今まで、月々6500円の負担で、死亡保障3,000万円と医療保障日額5,000円の保険に入っていた。」と自分に言い聞かせる。さらに「現在31歳だから、ライフネットで死亡保障3,000万円、入院日額保障5,000円(入院は終身)に今申し込むと、10年(41歳まで)なら月々5,733円、20年(51歳まで)なら、月々7,335円の保険料になるな~」と一銭も損しなかったし、これからも損をしないかのように装う(笑)!
因みに、14~31歳までの男性の簡易生命表の死亡率や、厚労省の患者調査などの入院率から掛金を算定すると、月々6,500円の掛金は高いな~と思いますが…、割り切りましょ!(あっ、これがサンクコストかっ!) 失礼しました。
投稿情報: sugiyamahayato | 2008年6 月18日 (水) 09:28
>元保険会社さんのいうとおりに
養老部分を払い済み
死亡保障は格安ネット定期
がいいかと。
投稿情報: bo_rude | 2008年6 月18日 (水) 09:14
①定期と医療の特約解約し、不足の保障額を愛すべき自社商品で補填。
②養老部分は支払継続(これからのPvs満期金=200)と払済(キャッシュアウト中止vs払済満期金)の比較をする。
の検討プロセスが、正解だと思います。
御社の打ち出しなら払済で養老部分に投下すべきコストは投信等で運用を正解とするのが正しいと思います。
これがネットと担当者ありのコスト差ですかね。
適正なコスト差と認識してもらえるかは契約者の個体差とは思いますが(笑
別件で恐縮ですが、菅様、松岡様、その節はご対応有難うございました。
何かありましたらまたどうぞよろしくお願い申し上げます。
投稿情報: 通りすがりの外資生保 | 2008年6 月18日 (水) 01:51
払い済みにできるのでは?
もし払い済みにできるのなら、
今の支払いは無くなり、解約返戻金が増える一方のまさにおいしい状態になります。
投稿情報: 元保険会社 | 2008年6 月18日 (水) 01:01
生命表を使って、期待値を出すというのも一つの目安になりますね。債券と同じように生命表の更新によるボラティリティ(変動)があったりで、一番身近な長期投資というのがよくわかりました。
投稿情報: take | 2008年6 月17日 (火) 20:04
なっ情けない。。。
我家が貧乏な事もバレてしまった(笑)
忙しい社員の皆さまにご迷惑かけないで、自分でシュミレーションしなさい!
早く帰宅しなさい、と伝えて下さい。
投稿情報: tsuma | 2008年6 月17日 (火) 19:09