土曜日の朝日新聞be、掲載頂いたページの後ろに、興味深いアンケート記事が。
「KYでも世の中、渡っていけると思う?」
という質問に対して、「はい」と答えた人が47%(回答者数:4,837人)。その理由としてあげられたのが、
- 「空気」と大局的判断は異なる 1,094人
- 個性を主張できる社会が健全 401人
- 無意味に気疲れするだけ 259人
- 他人に合わせるばかり 249人
- KYの方が国際社会を生き抜ける 134人
とのこと。
「KY」の意味をどうとらえるか、人によってずいぶんと違うのだなぁ、という印象を受けました。以下は、あくまで私の理解。
空気を読むことは、①大きな流れをどう捉えるか、②それを受けて、自分の言いたいことをどう伝えるか、の二つに分かれる気がする。
①については、もっとも大きな意味では、「世相を読む」ということ、まさに、「大局的判断」を意味するのではないか。前首相が非難されたのは、このような意味での、世の中が求めることを理解していなかった(ように見えた)ことによる。
ビジネスの視点で言えば、市場の流れがどの方向に向かっているか、その中で自社がおかれている立場、外部から見た立ち位置がどのように変化しているか、そこで求められている商品・サービスはどのようなものか、そういったものを敏感に察知することが、「空気を読む」ことにほかならない。ちょっと拡大解釈しすぎ?
そして、②の点については、「周囲の意見に迎合する」ということではなく、その場の流れを読みながら、タイミングよく自分の意見を上手に主張する、コミュニケーション能力そのものだと思う。自分の少数意見がその組織にとって有益なもの、全体最適を導くもの、であると信じるなら、その意見を上手に伝え、聞いてもらい、周囲を動かすことこそが、大切になってくる。
それは、各人が考えていること、求めているものを理解した上で、個性を上手に主張する能力であり、周囲と余計な対立を減らして、他人と異なる意見を上手に発信することであり、「思いやり」あるいは「おもてなしの心」ではなかろうか。
相手に面と向かって "I disagree"と言い放っても、健全な議論する気持ち以上のものを残さず、親密な人間関係を築ける力こそが、国際社会で生き抜くためには必要となってくる。
せっかくいい意見を持っていても、皆がそれを聞きたがっているタイミングで、上手にそれを伝えることができなければ、宝の持ち腐れとなる。100のアイデアでも、伝え方次第では10にしかならない。だとすれば、50のアイデアを、40だけ伝える術を身につけた方がいい。
若手社会人について言えば、そもそも、若手の人に理路整然とした、完璧な議論を期待しているわけではない。現場のディテール、生の顧客の声し
か知りえない立場からの、過去の経験に凝り固まらない、偏見のない意見、新しいアイデアを求めているのだ。一般に、「KY」と言われそうな意見こそが、求められているのだ。ただ、それをいいタイミングで、上手に伝えてね、とい
う但し書きつきで。
私たちは、個性を主張するために、無意味に気疲れしないためにも、「空気を読む」ことに集中力を傾けるべきなのである。
もちろん、空気は読めた方が良いに越したことはありません。
但し、空気を読まないことも時には必要なのでは無いかと思います。
KYという言葉が流行り出し、空気を読むことがいかにも大切だと意識する人が増えた気がしています。その中で意識過剰な人、上手く空気が読めない人(KYな人)はどうなってしまうのか?
つまりは、YESと言っていれば、問題ないと思っている人(YESマン)が多くなったのでは?
NOと言いづらい雰囲気に時々、息苦しさを覚えます。
皆さんの周りではどうなのでしょうか?
投稿情報: NAOS | 2008年5 月27日 (火) 14:49
開設おめでとうございます。様々なリスクが存在する今保険会社の重要性は増すばかりです。心から信頼できる保険会社と思って応援しています。
私は空気読んで意見を引っ込めるよりは、KYでも理想というか本質は解ってる方がいいと思います!敢えてKYのフリをする時も必要というか。。。本当に長い目で必要ならズバリ伝える勇気を持ちたいです。
投稿情報: はる | 2008年5 月27日 (火) 10:27
私は、そもそも空気を読まなくてもやっていけると感じてる時点でちょっともったいないなと感じました。一人でやってくんならいいけれど。
一人じゃたいしたこと出来ないわけで、すごいことやろうとするとみんなと協力が必須、と信じてます。すごく楽しむときも。一度信頼関係が出来れば、ある程度KY許されるかもですが、初対面に近い段階でそれやると、少なくとも自分は一歩ひいしまいます。
おそらくひとりでなんでもできる社会になってきたんだろうな、と感じました。
投稿情報: のってぃ | 2008年5 月27日 (火) 02:26
コンサルみたいなエリート集団だと、KYではきついですが、ベンチャーだと逆にKYだからこそ成功する、なんてケースもあるんじゃないかな、と思いました。
投稿情報: netpipeline | 2008年5 月27日 (火) 00:13
わたしには難しい内容なのかなと思いましたが(苦笑)、なるほど、とても面白い意見だなと拝見させていただきました。
せっかくいいもの、意見を持っていてもそれをきちんと良いタイミング、流れで伝えることができないと意味が無いですよね。
ふむふむ・・・。
投稿情報: みっくす | 2008年5 月26日 (月) 23:12
私も空気を読めたほうがいいというか、読めないと困ると思います。
空気が読めないと:
- 空気が汚れてることに気がつかないので、空気をきれいにする活動を始めることがあり得ない。
- 相手(1人〜複数)の受容タイプに合わせて意見を言うことができないので、コミュニケーションの効率が悪い。
ということが問題になってしまうでしょう。
KYな人たちは「KYでもいいじゃん」という空気を醸成したいのでしょうが、それは問題の先送りにしか過ぎないと思います。
ふと思ったのですが、、、上に「読めないと困る」と書きました。しかし当の本人は問題に気づかないから困らないのか。
投稿情報: ntack | 2008年5 月26日 (月) 22:29
http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime
山崎氏ブログの「恋人に勧める生命保険とは何だ?」が興味深かったので(悪意はないです、私もライフネットにもうすぐ加入予定します。まじで頑張ってください)。今は恋人も家族もいませんが(涙)。。土曜日の朝日新聞も好感が持てました。応援しています!
投稿情報: どどんぱ | 2008年5 月26日 (月) 17:20