ウェブマーケティングの分野において、プロモーションの企画から実行までサポートしてくれるパートナー会社を探しており、ここ数日間でこの分野のリーディングカンパニーである各社から色々な提案を頂くことになっている。
これまでは自分が提案書を持ってお願いに行く立場がほとんどだったので、逆にテーブルの反対側に座って、パワーポイントのプレゼンテーションを聞く立場になると、提案される顧客側の視点が分かって興味深い。以下、「顧客の心に刺さるプレゼン」について考えた、「テイラーメイドの重要性」について。
経験豊かな会社ほど、一般的な話題について、ありものの資料を用いて、自社が持っている知見の披露に時間を使っててしまう。それはそれでよいのだが、我々に特有の要素を十分に加味した提案がなされていないと、心に響かない。
例えば、いま我々がもっとも知りたいのは、
・ 誰も聞いたことがない無名の会社が
・ 限られたマーケティング予算で
・ 生命保険という複雑な金融商品を
・ インターネットという新しいチャネルで流通させようとしている
という状況下で、どのようなマーケティングのうち手を取っていくべきか、何が大きな課題になりそうか、ということ。もっといえば、我々が開業当初に売り出そうとしている商品の特徴、ターゲットしようとしている顧客の属性や心理、購買行動などに関する洞察を聞きたいところ。
この点、印象がいい会社は、例えば自社内で生命保険の潜在顧客である人たちにアンケートやインタビューをして、限られたサンプルではあるが、できる範囲で顧客を理解しようとして、我々にしかできない提案をしてくれるのがうれしい。
100ページの汎用的な資料をもらうより、20ページの我々にしか出せない資料をもらった方が、よほど価値はある。内容がロジカルにシャープでびしっと決まっていればなおよいが、そうでなくとも、一所懸命調べて考え抜いて、時間をかけて作ってきましたよ、という姿勢が伝われば、それだけでも頭一つ抜け出すような気がする。
当たり前のことのように聞こえるが、営業提案で忙しい人ほど、なかなか時間を取って誠心誠意をこめて準備することが難しいのだろう。それでもなお、いま一度立ち止まって、中長期的な自分のブランド作りのためには、一つ一つの提案にすべてをつぎこむ誠意を忘れないようにしたい。
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