仕掛け人は、投資会社あすかアセットマネジメントを率いる谷家衛。新しい保険会社設立の構想を抱く谷家は、「生保の起業家」を探していたところ、知人の経 営者に出口を紹介される。2006年3月の夜遅く、全日空ホテルのロビーで待ち合わせた2人は、そのままお茶を飲むこともなくソファーで語り合う。「普通 の消費者の視点に立った、まったく新しい生保を創りたい」と熱く語る出口の「理想の保険・サービス像」に谷家は心を打たれる。「全力で応援したい」と言う 谷家の言葉に応じて、出口は出会いからわずか30分で「起業」という未知の世界へ飛び込むことを決意した。 遡 ること数か月前の2006年1月。ハーバード大学に留学中の岩瀬は、冬休みを利用して一時帰国していたところ、知人の薦めで谷家に出会う。投資ファンドに 就職が決まっていたが、「君なら起業すれば絶対に成功する。一度しかない人生、自分らしい個性とエッジを活かした生き方をしてみないか?」との谷家の言葉 に心を動かされる。翌日、高校の先輩であるマネックス社長の松本大に相談に行くと、「リスクのないところにリターンはない。信頼は、時間をかけて作ってい けばいい。直感を信じよ」とのアドバイスを受け、谷家が企図するベンチャーへの参画を決める。 出 口と岩瀬がはじめて出会ったのは、2006年4月。場所は、谷家が準備した赤坂のとある会議室。2泊3日の強行スケジュールで帰国していた岩瀬は、準備し てきた保険事業のビジネスプランを披露。50ページを越すプレゼン資料が狙う市場規模は4,000億円。続いて、出口がホワイトボードを前に、ペン1本で ビジネスプランを発表。それが、市場規模45兆円をターゲットとする、まったく新しい生命保険会社の構想だった。自分の計画よりも100倍以上の壮大な構 想を、志を持って語る出口に惹かれ、岩瀬は出口とともに新会社を設立することを決め、米国に戻った。
(つづく)
ネットライフ企画ホームページ『経営陣紹介』 より
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