今朝の日経金融新聞記事より。国際金融市場を動かす、ザ・セイホの影響力は、いまだ健在のようです:
『強まる5月円安説――生保不払い、外債投資に遅れ
2007/04/24, , 日経金融新聞円安基調が今後も続くかどうか。今のところ市場参加者は方向感を見定めきれないが、一部で五月以降、円安・ドル高が加速する可能性がささやかれている。
そのカギを握っているのが、生命保険会社の外債投資だ。生保の外債投資は通常、新年度の運用方針に沿って四月に膨らむ。ところが市場では「今年は少し遅れて動き出す」との見方が急浮上している。これが五月円安加速説の根拠だ。
なぜ今年は五月なのか。四月中旬、市場にこんなうわさが広がった。「生保の債券運用担当者が不払い問題の調査に駆り出され、外債投資が滞っている」
(中略)
「新年度入りで頻繁にかかってくるはずの生保の運用担当者からの電話がない」。ある欧州銀の為替ディーラーは大口顧客の沈黙にあわてた。生保としては「国内金利がなかなか上昇しないことを考えると、運用資金は外債に向かわざるを得ない」(富国生命保険)にもかかわらず、生保の動きは鈍い。
原因が不払い問題の対応だとするならば、一つの推測が成り立つ。生保が外債投資に動くのは五月以降だ。』
生保各社は全社を挙げて不払い調査を実施し、4月13日に金融庁に結果を報告したものの、追加調査の必要性が明らかになり、「13日は終わりではなく、はじまりだった」(業界関係者)とのこと。現場は徹夜に近い激務が続き、さながら戦場のようになっている。部長クラスの方々までもが請求書や診断書を一枚一枚めくりながら、データ入力と確認作業をされていたそう。また、ある大手生保の中枢にいる方からは、「不払い調査をやっているうちに、自分も過去に請求漏れがあったことに気がついて、急いで再請求した」という、冗談のような話も。
もちろん不当な保険金不払いは絶対にあってはならないことだし、これまでの保険会社の商品構成や契約管理体制、支払査定・実施プロセスに大きな問題があることが浮き彫りになりましたが、保険会社をいつまでも攻め続けていても始まらない。会社側の支払管理体制が再整備されることを前提として、私たち一人一人の契約者も、
「自分が理解し、覚えていられないような保険にはそもそも入らない」とか、
「請求の際にはすべて請求できたかどうかをダブルチェックする」
など、自己防衛手段(それは、金融商品を買うにあたっては基本であったりするのですが、保険に限っては「分からなくてもしょうがないよなぁ」とあきらめられていた)を取るようにすることが、必要になるのではないでしょうか。
ところで、不払い調査はまだまだ長引きそうなので、上記のロジックに基づく円安局面が訪れるのは、秋頃までお預けの予感。
Begun, the great inetrent education has.
投稿情報: Mallokinha | 2013年3 月 9日 (土) 04:38
保険はGNP(義理・人情・プレゼント)で入るのが当たり前?のような時代がありましたね。その後遺症のように今でもほとんどの方が「とりあえず入っとけ!」みたいに営業職員や知り合いに背中を押されて(最近は巧妙なCM・広告)によりわけもわからず保険や共済に”入っている”状況かと思います。
これからの保険会社は一般消費者に対し「保険リテラシー」向上の啓蒙活動が必要になってくるのでは無いでしょうか?「入院するとこんなにお金がかかります!」と、ひたすら不安を煽るようなパンフレットばかり作るのではなく、公的医療保障など社会保障についてお客様にご理解いただき、その至らない部分を民間の保険がカバーしていくということを正直に説明しなければなりません。
投資や資産運用ととも一般消費者の方の「保険リテラシー」の向上が、未来の保険を変えていくと思います。
内藤さん(マネックスユニバーシティ)とのコラボレーション! 岩瀬さん、どうでしょうか?
投稿情報: 高木 | 2007年4 月24日 (火) 23:11