対象は何であれ、何もないところからモノが作られ、少しずつ形になっていき、産まれる過程を見届けるのは、なんとも言えず嬉しいものだ。水曜日に、来週後半から店頭に並ぶ本の見本ができあがり、我が子を抱くようにニヤニヤしながら何度も読んでいる。
モノを作る喜びというのは単に達成感といったものだけでなく、もしかしたら僕ら自身が何もないところから産まれて来たという奇跡それ自体を知っている、我々の存在のどこか本能的な部分が、それを精一杯讃えているからなのかも知れない。
いま立上げようとしている事業は、全体を100としたらまだ1くらいしかできていないが、本当に少しずつ、形になっていく様子が楽しい。きっと5年後くらいにこの立ち上げ期を振り返り、本当に紙の上の構想でしかなかった頃のことを懐かしく思い出すのだろう。
ちなみに、自分がコンサルティングをやっていた頃に何となく感じていた不満の正体が、ようやく理解できた気がする。それは、(パワーポイントの報告資料というアウトプットではない)何かを造るという行為が欠如しているからだったのだろう。
最後のパラグラフのところ、私を含めコンサルタントの多くが感じている点と思います。ルー・ガースナーも「巨像も踊る」で同様のコメントをしていますね。
===引用===
企業トップのところに分析結果と具体的な行動計画を持参して、なだめたりすかしたり言葉巧みに説得し、同意を取りつけたところで、コンサルタントはお役御免となり、事務所に戻る。計画の実行段階ではないのだ。だが「私はテーブルの向こう側に座ってコンサルタントを雇い、決断し、実行する人間になりたい」と思うようになった。
===引用おわり===
ご商売の大成功をお祈りしています。
投稿情報: ベン | 2006年11 月13日 (月) 13:29
まさに仰るとおりです!!
営業志望で商社(岩瀬さんのお父様の元?勤務先)に入ったのに、「オンナだから」と時代錯誤な理由により配属先は企画業務室・・・。実際に売ったり買ったりしてお客さんと喜怒哀楽を共にするtangibleな仕事に従事することを望んでいたのに、今の仕事は日々、エクセルとパワポとワードと格闘しながら経営幹部や営業を「支援」する仕事をしてます。新人なので、実際に事業計画の企画立案実行を出来るワケでも無いですし、アウトプットが感謝されるワケでも無いですし、不毛な毎日です。早く自分で造る仕事がしたいと切に願います。。。
ちなみに、いつも楽しく読ませて頂いております(^^)。
投稿情報: europe007 | 2006年11 月12日 (日) 00:01
ありがとうございます。
勝手ながら、何か、このトピックで書いていただけるような期待をしておりました。
とても、あったかい気持ちになりました。笑
投稿情報: M.T. | 2006年11 月11日 (土) 14:49
いつも楽しくブログを拝見しております。
本日のエントリはすごく共感しました!
そうなんです。造る喜びがないと不満です。
これは、別の言葉でいうと、アドバイザーよりプレイヤーのほうが面白いということかもしれませんね。
僕もリーガルコンサルタント的仕事やってますが、「あっち側に行きたい」といつも思ってますね。
投稿情報: R. | 2006年11 月10日 (金) 19:35