最近、古巣のBCGの人たちと会って話をする機会が何度かあり、僕が入社した8年前とは会社が大きく変わってしまったことを聞かされる。昔は100人強の規模で、まだお互い全員の顔と名前を知っているし、同期入社は3名、ブティック戦略コンサルティングファームとしてのプレミアム感があった。仕事も、「さすがBCG」と言われるような切れ味鋭いインサイトで勝負するものが多く、もちろん夜通しで働くこともよくあったが、そこにはどこかedgyな存在として働いている自負と満足感があったものだ。
それが最近になっては300名を越す大所帯となっており、仕事の内容や質が変わってきているとのこと。以前よりもよりexecutionに近い部分をやったり、よりlabor intensiveな仕事も増えている模様。かつては5~6名しかいなかったパートナーも、いまや20人体制。働くプロフェッショナルにとっても他に魅力的なオポチュニティが増えており、優秀な人材がファンドや他業種に流出している。ファームとしても、違う形で付加価値を取りに行くファンドなどに対して、今の「時給」商売にとどまっていてもいいのか、議論があるようだ。
優秀な人材をretainし続けるという観点から言うと、従来型の戦略コンサルティング業務だけをやっていたのでは、仕事内容の刺激や拡がりという観点からは限界があると言わざるを得ない。最近コンサルからPEに移ったばかりの友人も、「新しく学ぶことが多く目が鱗。残念だが、もうコンサルに戻る気はない」とのこと。
だとすれば、戦略コンサルファームも出入りが自由な社風にするか、あるいは経営者の立場で事業会社へ出向したり、あるいは投資業務を行ったり、ただそれが長期のキャリアパス上はコンサルティングファームのプロモーションに繋がるような体制を組んでおく、そんな解決策しかないのだろうか。少なくとも、社内で多様なキャリアパスを許すような道を作らない限り、本当にtop-notchの人材を惹きつけ続けるのは難しいのではないだろうか。と、勝手なことを言ってみました。no offense!
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