HBSのアントレプレナーシップの授業で聞いた話。新規の事業機会のスジの良さを見極めるための要件3つ。①対象が、誰もがやっていることであること(=市場が大きい)、②そこに誰もが感じる不便さがあること(=顧客のpain pointが大きい)、③それに対して、差別化された優れた解決策を提供できること。シンプルだが、的を得ていて面白い。
例えば、去年の何とかベンチャー大賞を取っていた、ウェブアンケート会社のマクロミル。いつか自分の事業で使ってみたいなと思い、まずはモニター登録してみたら結構面白い。一日数件、じゃんじゃんメイルで短いアンケートが贈られてくる。回答するごとにポイントが貯まっていく、図書カードなどの商品と交換できる。しかし、この謝礼が非常に安い。長いアンケートやっても10ポイント=10円くらい。客には一問一回答当たり50円請求するので、これって、ものすごいアービトラージ。もちろん、システム構築と顧客獲得にコストがかかるのだろうけど。
これを先ほどの要件に当てはめてみると、①市場調査はどの企業もやっていること、②これまでの市場調査は非常に高く時間もかかっていたため、不便だった。圧倒的な安価で1日で結果が出るサーベイは、重宝される。③最後の問題は、どうやって持続する優位性を構築するかということ。システム(ITだけでなく商売のやり方)自体は、誰でも真似ができそう。あとはどれだけ多くのモニターを囲い込み、どれだけ顧客もモニターも使い勝手がよいものを作りこみ、どれだけ上手に企業に売り込んでいくかということにかかるのでしょうか。
自分の新規事業を考える上でも、参考になります。
僕も登録してみたよ。アンケート楽しみ!選挙用のもあったりするのかな?
投稿情報: こーちゃん | 2006年8 月26日 (土) 08:14
ご無沙汰しています。
ブログ再開したんですね。早速Bloglinesに登録させてもらいました^^
で、エントリー中のアンケート会社なんですけど、e-mailという手段は取引費用の低さという面では凄いと思うんですが、一方で母集団自体の偏りがありそうな気もして、そこをどうしているのか何か気になりますね。
ネットをある程度使う母集団しか持っていないと、顧客層がネット企業に限定されてしまって、ひょっとしたらこうしたネット企業はいったんe-mailでの顧客プールをつくってしまうと自社に即した市場調査を自前でやってしまうかもしれないんで、その辺りを従来型の市場調査手法とうまく組み合わせて、汎用性を高めることができるかが、今後のポイントになるのかしらん、とか思ったりしました。
投稿情報: 47th | 2006年8 月26日 (土) 00:09