皆さんはどうか分からないのですが、私はメモの取り方とか書類の整理の仕方とか時間管理といった類のビジネススキルについて、本や雑誌でベストプラクティスを知り、「あ、そうやればいいのか!」とは思うものの、実際にそこで指南されたやり方を二日以上続けることはできず、気がつくと元の自分のやり方に戻っている。
「グーグルの使い方」といったtipsレベルのものであれば真似もできるし定着するかも知れないが、もう少し日常的なビジネスのやり方というのは、たとえば筆跡のような、一人ひとりの「スタイル」となってしまっているので、それを変えるのはペン習字講座を続けるのと同じように、そうとう根気強くやらないと身につくものではないと考えている。ましてや、ビジネス書を片っ端から読み漁ったところで、どうこうなるものではない。
最近会った学生時代の友人からも、「お前、本当に高校のときからまったく変わってないよな。たぶん、クラスでもっとも変わっていない一人かも」と言われてしまったのだが、人間ってそう簡単には変わらないものなんだなぁ、とつくづく思う。
だとすると大切なのは人のスタイルを学ぼうとするのではなく、人のスタイルから学べることを参考にしつつ、どうやって「俺流」のスタイルを築き上げていくか、ということではないか。
同様に、いわゆる「欠点」というのも、大人になってしまったらもはや本質的には直せないものだと思っている。もちろん寝坊ばかりするとか、明らかに人に失礼なことをやってしまうというビジネスパーソンとしての致命的な欠点はさておき、それ以外のものであれば、それは欠点ではなく、むしろ自分の個性やスタイルだと受け入れて、それと共生していくしかないのではないか。
自分は集中力が持続しないことが分かっているので、何かひとつのことにノッテいるその瞬間はものすごい馬力をかけて、ほかのあらゆることは中断してでも、やり続ける。あるいはスケジュール管理などでは忘れっぽいので、会議の際には他の参加者に声をかけてもらうよう、お願いしている。相手も忘れっぽい人だと、「リマインドしてください」「じゃぁ少し前になったら、もう一度リマインドするように、リマインドしてください」と、漫才のようになってしまいますが。
大切なのは自分の長所と短所をある程度客観的に理解する自己認識能力と、短所を周囲の人などの協力を得て補っていく努力と、長所をとことん伸ばし、ぶっちぎりの強みにすることではないだろうか。
以上、「超凡思考」1-2、「欠点は恥ずかしくない」のコメントです。
こんにちは。
そして、はじめまして。
私は現在Parisでパティシエールをしています。
日本にいないので、本は購入できませんでしたが、こちらのサイトで少しでも観覧でき嬉しく思います。
私は何も経歴とつくものはありません。
学歴も、職歴もたいしたことがなく、日本ではいつも自分を責め、自分の存在を責める日々でした。
ですが、たとえ周りがなんと言おうとも、やりたい事にはやり続ける事が出来るらしく、現在に至ります。
私は司法試験というものには程遠い世界にいますが、何の仕事にしても、この本は参考になり、自分を見直せる本ではないかと思います。
これからも訪問させていただきたいと思っています。
投稿情報: yoshi | 2009年2 月16日 (月) 06:08
超凡思考読ませていただいてます。
まだ途中ですが、1-2と1-3の、欠点についても長所についても「自分と向き合う」というメッセージが響き、岩瀬さんの書かれているノウハウはここに集約されているように感じました。
「自分と向き合う」という点とは少し矛盾するかもしれませんが、司法試験受験生としては、岩瀬さんが受験勉強中に抱かれていた「夢」が知りたいなと思います。
1-8「もっと夢を語ろう」の補足のエントリがあれば、触れていただければ幸いです。
投稿情報: 読者K | 2009年2 月12日 (木) 17:24