新しい秩序の導入を率先することほど、
着手が難しく、実行に危険を伴い、
成功が不確かなものはない、
ということを忘れてはならない。なぜなら、革新者にとっては、
古い秩序のもとでいい思いをしてきたすべての人が敵であり、
新しい秩序のもとでもうまくやれそうな人ですら、
どっちつかずの味方にすぎないからである。このような厳しい状況は、
現状のルールを握る反対派への恐れの気持ちと、
長い経験を得るまでは簡単に新しいものを信じようとしない
人々の猜疑心から、生じるものである。(マキャベリ「君主論」第六章より)
「フラット化する世界」の著者、トーマス・フリードマンの新著 "Hot, Flat, and Crowded" を読んでいたら、クリーン・エナジー・システムへ移行することの難しさについて上記の文章を引用しており、新しいシステムへの移行を進める難しさはいつの時代も同じなんだなぁ、と思った次第。
ところで、「君主論」って英語で "The Prince" というタイトルだって、知っていました?知らなかった。
原語イタリア語でも「Il Principe」です。
定冠詞になっているところがミソですよね。「ザ・君主。」
投稿情報: botti | 2008年9 月10日 (水) 11:52