"The Japanese are back" ではじまる、この記事。みずほ、SMBCが立て続けに10億ドル級の資本注入をメリル、バークレイズという欧米の名門金融機関に行ったことから、「次はMUFGがもっと大きい出資を?」という憶測と、「日本勢が20年ぶりに海外で買いに入る可能性」といったことを書いている。
いやぁ、でも、愛国心をくすぐられますね。日本が海外で活躍している、といった文脈の記事を書かれると。バブル当時、ジャパン・マネーが海外でぶいぶい言わせていたころ、我々がいかにプライドをくすぐられたか、なんとなく想像できます。
続いてこの記事は、「不動産を担保としたローンが、担保価値の下落によって焦げ付けいたのが日本のバブル。どこかで聞いたことあるって?そう、昨今のサブプライムはスケールは日本の不良債権問題と比べるとずっと小さいかもしれないが、非常に似ている」と指摘。
最後に、多くの欧米の金融機関が簿価以下の株価で取引されていることと、「もしかしたら、日本もバブルの失敗から学び、積極攻勢をかけてくるかも?」と締めくくっている。
もっとも、投資資金がだぶついているのは日本の金融機関だけでない。中東マネー、シンガポールや中国のソヴェリンファンドなど、賢く、抜け目なく、そして欧米の金融機関からみると上手に付き合いたい相手というのはいくらでもいる。そのなかで、あえて日本勢から出資を積極的に仰ぐ必要がどれだけあるのか。
バブル期の対外投資と同様、日本勢はまた、価格、出資条件などにおいて、ババをつかまされていなければよいのですが。そのあたりのことも、バブル期の失敗から学んでいることを、願いましょう。
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