日経ネットの記事を読んでいたら、興味深いタイトルの記事に出会った。「ロシア保険市場の不思議」の著者である井本沙織氏は、以前にも記事を拝読したことがあった。お名前は日本の方だが、プロフィール写真を見る限りはロシア女性っぽい。ハーフなのか、帰化されたのか。そういったことを気にしちゃうあたり、国際感覚が足りないなぁと反省してしまいますが。
さて、この記事によると、ロシアは損保市場は世界で12位なのだが、生保市場は46位だそうだ。生保の比率が日本は78%、米国は47%であるのに対して、ロシア国内はわずか2.9%。この比率がロシアより低いのは、最下位のアンゴラだけだそうだ。
ロシア人が生命保険を嫌いかというと、必ずしもそういう訳ではない。かつては、旧国営の生保会社との間で、5000万人が生命保険契約を結んでいたとのこと。
考えられる理由は、まず所得水準。数年前までは、平均200~300ドルだったそうなので、衣食住が満たされて、経済的に余裕が出てきてから、生保に移るのではないか、と考えられる。
もう一つは、通貨危機以来、ロシアでは特に金融機関への信頼度が低い、とも井本氏は主張している。ロシアの場合、民主化してからまだ17年であるため。長期のビジネスに必要な経験は、まだサイクルが回っていないようだ。
特にオチはないですが、関西ネタではなくロシアネタでないので、お許しあれ!
よい週末を!
「執筆者詳細」によれば:
1991年(ソ連が崩壊する直前)に中央大学の研究員として来日
1994年商学修士、1998年経済学博士の学位を授与
1998-2005年中央大学で日本人学生向けの特殊講義「外国人から見た日本の経済と金融(比較制度論)」等を担当
また、桜美林大学で、留学生向けの”The Japanese Economy”の授業を現在も担当)
日本経済の研究の他、「比較制度論」の枠組みの中で、ロシア経済を研究、論文を発表
2005年11月より内閣府経済社会総合研究所でロシア経済を研究
論文
投稿情報: snowbees | 2008年7 月26日 (土) 17:44