少し前からRSS登録している、米国の生保ブログのエントリーが面白かった。定期保険(掛け捨て型の死亡保険)の保険料がどんどん下がっている、という話題。わが国ではなかなか保険料の値下げは進んでいないのが実態なので、比較して読むと興味深い。以下、部分的に訳してみた:
Insurance Information Institute (III) 調査によれば、2008年は2006年と比べて保険料が11%も下がる、買い手市場になる。10年前に始まったこのような下降トレンドは今後も続く見通しであり、保険がより手ごろな価格になる。
同社の計算によれば、2008年の50万ドル(約5,500万円)、20年定期の保険料は、40歳・非喫煙者・男性(標準健康体)であれば、約725ドル(約8万円)であるとのこと。同じ人が「優良健康体」に当てはまれば、保険料は約350ドル(38,500円)になる。40歳・非喫煙・女性の場合の年間保険料は、600ドル(標準健康体)と300ドルになる(優良健康体)。
終身保険の保険料は定期保険のような下降トレンドにはないが、IIIの予測は、消費者にとっても喜ばれるだろう。同社は2008年の伝統的な終身保険、ユニバーサル保険、変額保険の保険料は2007年と同水準で推移すると予想している。
このような変化は寿命の伸び、収益性と市場の競争の消費者にとって望ましい傾向による。プレス発表で、IIIは保険料が下がっているのは保険を買う主力年齢層(25歳から44歳)の死亡率が大幅に下がっていることをあげている。初期の国民生命表(かな?)によれば、この層の死亡率は1996年から2004年の間に10%も下がったとのことである。
消費者にとっては、保険会社が投資収益を消費者に還元することに繋がる、好ましい金利水準や好況な投資環境も、恩恵を受けているることになる。
(以下、略)
値下げばかりがよいことだとは思いませんが、国際比較をしてみるのは色々と考えさせられるところがあるなと、思いました。業界の皆さん、いかがでしょう?
もしも保険料のディスカウントバリューを全面に打ち出すとすればなのですが、
ある程度の先見者が物珍しく加入されるでしょうが、ネット上での生命保険の販売には限界があると思います。なぜなら、命に関わる生命保険という商品は、申込(契約)はあくまでも作業であり、保険金の支払いが本来の仕事であると思うからです。そのため本当にその方に保険の必要性があるかのアドバイスをまず行い、必要額の算出をその方の家系図にまで及び検証してこそ、本来の保険会社の在るべき姿だと思います。お客様は保険料を払うために保険に加入されるのではなく、保険金を気持ちよく受取りその後の経済的なリスクをどう回避していけばよいかをきちんとアドバイスして欲しいはずです。そういった顧客との信頼関係がブランドとなり、高い保険料を払ってでもその保険会社から保障を買いたいと思われるようなシステムを築く方が、代々に渡って永く愛されるファイナンシャルセキュリティーカンパニーとして認められ、お客様と共に豊かになれるのではないでしょうか。
格安の生命保険を否定はしませんが、
100円ショップ感覚ではどんな保険も掛捨てならぬ、売り捨てになると思います。
投稿情報: オウンエージェント(FP) | 2008年2 月25日 (月) 17:45
10年定期で5000万のを月7千円台後半の支払いで入ってます。25のときに入ったような記憶があります。これ以下の保険料(5000万あたり)で1億以上入れる商品が出てこないかなぁと待ち望んでます。
投稿情報: masa | 2008年2 月21日 (木) 08:08
お久しぶりです。
立ち上げも順調そうで何よりです。
>主力年齢層(25歳から44歳)の死亡率が大幅に下がっていることをあげている。初期の国民生命表(かな?)によれば、この層の死亡率は1996年から2004年の間に10%も下がったとのことである。
日本ではつい最近20数年ぶり(だったっけかな?)の生命表改定したばかりですもんね。
しかも、(たぶん)市場環境が好転して利差損が圧縮されたから、死差益吐き出しても大丈夫だろう・・・的なストーリーだったのでは(極めて穿った私見)
ただ、そもそもがコンテンツのコスト云々の前の問題だと思ってます、今でも私は。。。
例えば、資産形成に関しても、投信のスペック云々やら、手数料やら信託報酬が云々やらの前に、本来は
・「なぜ資産を形成するのか、しなければいけないのか」
-少子高齢化による公的年金の問題、雇用の流動化や会計制度による企業の退職金制度の問題
-自己責任やら貯蓄から投資へという名の国の責任放棄
こういった背景の啓蒙。
・「いつまでに何の目的でどういう金融商品で貯めるのか」
-ライフプラン、ファイナンシャルプランの基本
-流動性、収益性、安全性資金のメリットとデメリット
こういった最低限の知識の提供。
があって初めて語られるもののような気がします。
保険も然り。
そもそもリスクとは何ぞや、それは保険で備えるべきか、あるいはそれ以外の代替手段で備えるか、あるいは無視するか。
そんなコンセンサスを導いて初めて解決策としてのコンテンツのコンペティションなんじゃないかなと思います。
この部分をネットに取り入れられたら無敵でしょうね。
その時は私も雇ってください(笑)
乱文ですみません。
投稿情報: 通りすがりの外資生保 | 2008年2 月21日 (木) 01:40
変な特約てんこ盛り&社会保障制度の説明もほとんど無しで商品販売している現状は・・・保険料取りすぎですよ。どう考えてもね。私は罪の意識でいっぱいです。
そんな私は明日、販売店向けに4月から売り出す新商品や事務手続きに関する研修会の講師やってきます。益々罪の意識で絶えられないや・・・。
投稿情報: 高木 | 2008年2 月20日 (水) 00:40