「JALカードの売却先候補が数社に絞られる」というニュースを見て、思い出したこと。意外と?保守的なワタシは、旅行するときはいつもJALを使うloyal customerなのですが、JALの顧客側を向いていない縦割りに不満を感じたことは、何度かある。
ひとつは、海外に引っ越したあと。マイレージ会員の「籍」を米国JALに移さなければならない。そうすると、一時帰国中に日本JALに電話をしても取り扱ってくれないし、ウェブ上も日本のJALページでは申し込みを受け付けてくれず、機能などがスケールダウンした米国JALのページからしか受け付けてくれなかった。お客さんから見たら、同じJALなのに・・・
あと、JAL/DCカードに入っているのだが、明細が二枚送られてくる。これも、使ってる側からすると同じ一枚のカードなのに、お店がJAL特約店か否かでわかれていた。全体としては特約店は少ないので金額は大したことないのだが、請求書を二回分けてもらうと、なんだか損した気分だから不思議。
このようなことは多かれ少なかれ、どこの会社でもあることだろう。だから、JALじゃなくてANAに乗る!というところまではいっていない。そうだとしても、問い合わせなどをした際に「その種のお問い合わせはここでは受け付けていません。違う番号にかけてください」と言われると、大したことはないのに、「転送します」と言われるのに比べて印象がずいぶんと異なるものだ。
どこまで顧客志向でサービスを作り上げることができるか。そのヒントは、自分が一人の顧客として日常で感じている満足、不満足の源に、あるような気がする。
> さやべえさん、
システムの観点からの解説、大変参考になりました。既存のものに追加開発したりすると、必ずこのような課題に直面するのですね。当社は、とりあえずまっさらなところから始められる、ということを強みにしていますが、将来の拡張性まで踏まえて、かなり考えていく必要があるのだなぁ、とさやべえさんのコメントを読んで、考えました。
投稿情報: Daisuke | 2007年12 月18日 (火) 21:24
システム側の視点で説明すると、個別最適でシステムが乱立した結果、システム間連携が難しい状態に陥っており、ビジネスに影響が出てしまっているというのが本質です。
情報システムが経営のインフラとなってしまった今、EA(Enterprise Architecture)や、DA(Data Architecture)の策定を進め、(最低限)情報システムがビジネスの足を引っ張ることをしないようにする必要があります。情報システムが負の方向へレバレッジが利くか、正の方向へレバレッジが利くか。。。ポイントとなるのが、情報システムの内製力とアーキテクトの存在だと私は考えています。最初から完全完璧な統合マスタをトップダウンで作るということは、現実的にはそんなことはできないので、いわれている通り、どこの企業も似たような問題を抱えています。そこへのソリューションとしてMDM(Master Data Management)
というIT/SI業界お得意の3文字バズワードと供にこれからクローズアップされ、マーケットが作られていことになるでしょう。顧客志向は当たり前、それをシステムに落とし込む時に、ジレンマに陥らずに、部分最適と全体最適の間の落とし所を如何に決めるかが問われるのです。SOAというもこの辺の話と繋がってくるわけです。
投稿情報: さやべえ | 2007年12 月13日 (木) 02:31