かつて、ジャック・ウェルチの自伝を読んでいたら、幼少時代にお母さんと映っている写真があった。二人が似ていること!あまりにおかしいので、妻に見せたら、「あなただってお母さんとうりふたつでしょ」と笑って返されてしまった。
そう言われてしまうくらい、ボクは母によく似ている(顔と性格が)。母は中高とバレーボール一筋で、一年で4日しか練習の休みがなかったとか、「東洋の魔女」と呼ばれた最強チームと試合をしたことがあるとか、手だけ「アタックほにゃらら」のテレビ番組に使われたとかいう話を、小さい頃はよく聞かされた。
スポーツが強い学校だったらしく、バレー部は惜しくもインターハイを逃したものの、他の部が出場したのにともなって、応援団長として地方へ巡業。女子高で女の子に人気のキャラだったらしい。病気かケガで入院した際には、見舞い客が絶えなかったというのが祖母の自慢だった。
高校を卒業する際には、先生に「日体大に行って教師になりなさい」と薦められたらしいが、学校が枠を持っていた総合商社に一般職として就職。そこで、父と出会い、社内恋愛をし、結婚をした。電子メイルがない時代の隠れた社内恋愛は大変だったらしいが、結婚をアナウンスしたときは、お相手は別の人かと思われたくらいだそうだ。
そんな母は父の駐在に付き添い、結局15年以上を海外で暮らしている。英語は未だに「うーん、えーっと、おーけー」といった感じで流暢ではないが、映画は字幕がなくても真犯人が誰だか分かっているほど、ヒアリング能力は成長した。体育系は若い頃と変わることなく、地元のジムには毎日3~4時間通ったり、海外駐在中は「11日連続ゴルフに行った」とか、逞しい限り。
母はいま一時帰国中の、久々に一緒に生活をしていると、「早く寝なさい」とか口うるさかったりもして、少しだけ一人前になったと思っても、彼女からするといつまでたっても子どもなんだなぁ、そう思いつつ、食事をしていて最後に一口だけ残してしまうところだとか、細かいことを心配してしまうところだとか、角ばった顔だとか、何かと自分に似ていて、確かな暖かい血のつながりを感じながら、つかの間の同居生活を愉しんでいる。
Have a good weekend!
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